2019年1月17日
今日は、正午以降にイミグレ(入国管理局)の職員が家庭訪問にくると連絡があったため、家にいなければなりませんでした。
この家庭訪問は私がインドネシア国への滞在許可を得るためのものです。
こういうことがあると、私は外国人としてインドネシアに「住ませてもらっている身」なのだなぁとよくよく感じます。
そんな身分ではありますが、ロンボクの人々を外から来た者として「支援する」という気持ちでいるわけではありません。
一住民として、「自分たちの未来を一緒に切り拓いていく」「孫の孫の孫が喜ぶロンボクをつくる」という気持ちでいます。
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家にいなければならないのと、停電になったのとで、ベーグルを焼くことにしました。
とにかく何度も焼いて、体で覚えていきたいので。
昨日はミルク味のを作ったんだよなぁ。
今日は別の味に挑戦しよう、何がいいかなぁ~。
そうだ、今日は前から作ってみたかった緑豆ベーグルにしよう!
私がイメージしている緑豆ベーグルは、緑豆を甘く煮て、それを生地に混ぜ込んでいるものです。
以前、日本でパンを習ったときに教わった、甘納豆入りのカンパーニュがおいしかったのでアレンジすることにしました。
それともう一つ。
今日は義母が我が家にいました。
義母は意外にもベーグルを喜んで食べてくれます。
その義母に何か義母の好きそうな味のベーグルを作ろうと思いました。
緑豆はこちらでは様々なお菓子によく使われています。日本の小豆あんのように甘く煮てあったり、しょっぱい系のおやつにも含まれていることもあります。
安くて煮えるのも早くて馴染みがある食材…としたら使わぬ手はないかと。
▼緑豆、2000ルピア(約15円)分購入。70g。
昼ごはんを作りながら豆を煮ます。
やわらかく茹でて、途中で加減をみながら砂糖と塩を加えます。
ゲゲー、けっこう砂糖多いんだなぁ。
昼食を食べたあと、ベーグル作り。
あとで緑豆の甘煮が入るから、生地の砂糖と塩を控えめにします。
水分は緑色の煮汁を使うことにしました。
こねこねして、さあいよいよ緑豆の混ぜ込み!
甘い緑豆投入!
ドゥワァァァー、案の定糖分で生地がベトベトになってしまいました。
ネバネバだぁぁぁ、どうなるかな〜。
でも、なんとかまとめて成形。
あきらめなくてよかったです(笑)
糖分が多いと生地がやわらかくなるため、成形やベーグルを茹でる作業のときにもいつも以上に優しく生地を扱わなければなりません。
大事に大事に扱いつつ、完成!
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義母と娘が焼き立てほやほやを食べてくれました。
義母「甘くないけど、おいしいわ」
私(こ、これで甘くないのか~!)
たしかに、ドカンとした甘さはありませんが、いつものベーグルに比べるとずいぶん甘いのになぁ。
しかも、糖分が多いぶん生地がいつもよりふんわりやわらかくて、これなら義母でも十分噛み切れるはずです。
でも、「義母の好きそうな味のベーグル」より、「義母の好きそうなパン」を作った方が喜ばれそう。
甘めの蒸しパンやふかふかの菓子パンがいいんじゃないかなぁ。
こんなことを義母を見ながら考えました。
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私たちが作っていくカフェ&ベーカリーは、パンをとおしてロンボクの人々とお客様をつなぐ役目を担えたらなと思っています。
若い人たちはベーグルを食べるけど、年配の方は新しいパンには手を伸ばしにくいでしょう。
それでも、自分のベーグルを買おうとしていたお客様が「そうだ、おじいちゃんおばあちゃんは蒸しパンが好きだから、彼らの分も買おう」と家族の顔を思い浮かべて買い物をしてくださったらうれしいな。
だから、ベーグル屋といいつつ、なぜか一角にあんパンや蒸しパンがあってもいいですよね。
早くもイメージ画で喜んでいる私です。
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おまけ。結局ベーグル焼きの途中から大雨でイミグレ職員の訪問はありませんでした。